コラム4 「循環器病」を知っていますか?
「循環器病」とは?
心臓や血管などの血液が循環する器官を循環器といい、脳や心臓などの血管が詰まったり、破れたり、機能が低下することによって発症する病気を循環器病といいます。
循環器病は急死や重い障害につながる病気であり、令和4年における心疾患の死者数の割合はがんに次いで2番目に多く、脳卒中と心疾患を合わせると介護が必要になった原因の1位となっており、私たちにとって非常に身近な病気であるといえます。
(文字サイズ小) 注意:本文中の「脳卒中」は、右の図表では「脳血管疾患」に該当します。

令和4年死因順位別死亡数の割合

出典:厚生労働省「令和4年人口動態統計」
がん・疾病対策課作図
「循環器病」の種類について
主な循環器病としては次のようなものがあります。
脳に関する病気
脳卒中
- 脳の血管が破れる(脳出血、くも膜下出血)
- 脳の血管が詰まる(脳梗塞)

心臓に関する病気
心疾患
- 心臓の血管が狭くなる、詰まる(狭心症、心筋梗塞)
- 心臓のポンプ機能が弱まる(心不全)

狭心症:プラークがたまり血管が狭まり血流が悪くなる
心筋梗塞:プラークが壊れ血栓ができ血管が詰まり血流が途絶える
循環器病を防ぐためには
循環器病を防ぐためには、生活習慣の改善がかかせません。この教材で紹介されているような生活習慣、食事、運動、睡眠などに気を付けることが大切です。

初期対応が重要
循環器病は初期症状がみられた際に、1秒でも早く治療を行うことで死亡率を下げ、後遺症を少なくできることがわかっています。初期症状は、脳卒中であれば、顔のゆがみ、腕が上がらない、ろれつが回らないなどの症状が、心疾患は締め付けるような胸の痛みなどの症状がみられます。
初期症状の疑いがある場合は、すぐに医療機関を受診するか119番通報をしましょう。