睡眠を改善するポイント
睡眠を改善するポイントは、量と質とリズム。この3つを整えることが重要です。
STEP1.睡眠の量を良い状態に!あなたの睡眠足りてますか?
まずは、睡眠時間の確保が大事になります。そのためには、24時間の使い方に優先順位を決め、理想の使い方に近づけてみましょう。

STEP2.睡眠の「リズム」と「質」を高めるための7つのポイント
リズム
ポイント1 体内時計のカギを握るのは、光と食事
体内時計は、脳の奥の視交叉上核(しこうさじょうかく)や内臓の働き等で整えられます。朝は、陽の光を浴び、朝食を摂りましょう。逆に、寝る直前にブルーライトなどの強い光を見ると目が覚めます。特に寝る2時間以内の食事、また強い光を見ることを避けましょう。
ポイント2 朝起きる時間で眠くなる時間が決まります
起きる時間で眠くなる時間が決まります。起床後約16時間後には眠気がさすのが体の一定のリズムです。休日の起床時間も、平日より2時間以上遅くならないようにしましょう。
ポイント3 帰宅後の仮眠は、やめましょう
睡眠には、ノンレム睡眠とレム睡眠があります。最初のノンレム睡眠が一番深い眠りです。それ以降、続けて寝ることによって、心身の疲れがとれます。もし、夕方に一度仮眠をしてしまうと、睡眠全体の質が落ち、眠りが浅くなります。仮眠を取るならば、15時よりも前に30分以内がおすすめ。この仮眠は、お昼以降の眠たい時間の仕事の効率を高めます。
睡眠まめ知識 -体内時計-
ヒトの睡眠覚醒リズムは25時間、地球の周期は24時間。
光や行動で毎日少しずつリセットされますが、この差、1時間がたまると、
起床時間に起きられず、日中の生活に差し支えることがあります。
質
ポイント4 眠くなる時は脳の体温が下がる時
眠気がさす時は、脳の温度が下がる時です。そのためには、日中温度を上げておく必要があります。下表の歩数を参考に歩くのもおすすめです。そこまで歩けていない方は今より1,000歩(約10分)増やすのもおすすめです。
ただし、寝る直前の運動は「活動モード」になり目を覚まさせますので夕方の軽い運動程度がおすすめです。運動できなかった場合は、入浴で身体を温めるのもおすすめです。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
成人 | 9,000歩 | 8,500歩 |
60歳以上 | 7,000歩 | 6,000歩 |
ポイント5 光・音・温度 整っていますか?
- 心地よく眠るために、自分に合った室温と湿度を保つようにしましょう。時にはエアコンを夜通しONにするのも一つ。
- 音はできるだけシャットアウト。
- 遮光カーテンなどを使い、なるべく室内は暗く保ちましょう。
ポイント6 案外長~~いカフェイン効果
ほうじ茶、ココア、エナジードリンクにもカフェインが入っています。カフェインの量の半分が体外に出るのに3~7時間かかります。眠る前に50mg以上のカフェインが体内に残っていると睡眠に影響があると言われています。
種類 | 100ml中のカフェイン量 |
---|---|
玉 露 | 120mg |
コーヒー(エスプレッソ) | 280mg |
コーヒー(ドリップ) | 90mg |
コーヒー(インスタント) | 45mg |
栄養ドリンク | 50mg |
ココア | 30mg |
紅 茶 | 20mg |
ほうじ茶 | 20mg |
ウーロン茶 | 20mg |
緑茶 | 20mg |
コーラ | 10mg |
玄米茶 | 10mg |
ポイント7 リラックスどころか…タバコにお酒
タバコ・アルコールは寝つきがよくなるように感じますが、実際は眠りが浅くなります。睡眠の助けにはならないことを頭においておきましょう。
STEP3.昼間の眠気に困ったら、早めに専門家に相談しましょう
睡眠中、いびきをかき、何度も呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」、就寝時に下肢がむずむずして眠れない「むずむず脚症候群」等、不眠症状に病気が隠れている時があります。ステップ2まで行っても昼間の眠気や活動の低下が改善されない場合は、早く医師に相談しましょう。
それでも、眠れなかったら…
眠くなったら床に就き、朝はいつも通り、早めに起きましょう。眠ろうとする意気込みが頭を冴えさせ寝つきを悪くします。昼間眠くて活動が低下する以外は、あまり気にし過ぎないようにしましょう。