働く世代の未病
特に、生活習慣病対策を意識しましょう。
高血圧、高血糖、脂質異常等を放置していると血管を痛めることとなり、将来、生命・生活の質に関わる病気にかかりやすくなります。
自覚症状がないからと言って放置せず、健診などでチェックし、未病改善に取り組むことが大事です。
生活習慣病を知ろう
代表的な生活習慣病である①高血圧症、②糖尿病、③脂質異常症について学びましょう。
適正体重とBMIをチェックしよう
適正体重とは
適正体重を保つことは、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病から身を守ることにつながるので、
健康維持のためにとても重要です。
BMIとは
国際的に認められた肥満度の指標です。
下記の計算式で、自分のBMIを計算してみてください。
適正体重=身長(m)×身長(m)×22
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
BMIが25以上は肥満と判定され、高血圧症や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を引き起こすといわれています。一方、BMIが18.5未満の低体重、いわゆるやせも体調不良や病気のリスクが高まります。
体重を毎日測りましょう
基礎代謝が減少し始める30歳代後半からは太りやすくなり、男性の30~60歳代は、3人に1人が肥満です。肥満の人の多くは自分の体重を把握していないといわれています。定期的に体重計に乗り、体重の変化をチェックすることで、体調の変化に気づいたり、食事量や活動量を意識でき、未病改善の行動につながります。
特定健診を受けましょう
健康保険組合や国民健康保険では、生活習慣病対策として、40歳~74歳までの方を対象に、生活習慣病対策としてメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した特定健康診査を実施しています。
健診の結果から生活習慣の改善が必要な方には、特定保健指導により、あなたの生活に応じたアドバイスが受けられます。
詳細は、加入している保険者までお問合せください。
職場の環境による健康への影響
長時間労働は重大な健康被害の原因になる可能性があります
長時間労働は、労働の負荷を大きくするだけでなく、睡眠・休養時間、家庭生活・余暇時間の不足を引き起こして、悪化した場合、脳・心臓疾患(過労死)、精神障害・自殺、その他の過労性の健康障害、事故・ケガの原因になり得ます。
特に、脳・心臓疾患(過労死)と精神障害・自殺は、深刻な健康問題として大きな社会問題になっています。過労性の健康障害としては、胃十二指腸潰瘍、過敏性大腸炎、腰痛、月経障害などが起こります。
深刻な状況になる前にご相談ください
使用者は、労働時間を適正に管理しなければなりません(安全衛生法第66条の8の3)。
「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(平成29年1月20日策定)」
では、使用者は、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、適正に記録することが義務付けられています。
また、使用者には安全配慮義務として、労働者の心身の健康を損なうことがないように注意する義務が
あります(労働契約法第5条)。
長時間労働でつらい、残業代も払ってもらえない等の労働に関する相談事業もあります。
詳細は こちら(かながわ労働センターの労働相談)
仕事が原因で心の病になる方が増えています
厚生労働省が2020年に公表した2019年度の労災補償状況によると、仕事が原因でうつ病などの精神障害を発症し、労災認定を受けた人は前年度比44人増の509人と、過去最多を更新しました。原因はパワハラを含むひどい嫌がらせやいじめが79人で最多で、セクハラも42人に上り、職場のハラスメントで心を病む人が増えています。
実践してみよう
食の未病改善
生活習慣病対策には、バランスの取れた食生活が重要です。忙しい時や外出の際に、食事を丼やめん類だけで済ませてはいませんか?単品では栄養バランスが偏りがち。減塩も大切です。また、特に不足しがちな「野菜」には身体の調子を整えるための栄養素が多く含まれています。意識してたくさん食べましょう。
下記も参考にしてみてください。
運動の未病改善
普段から適度にからだを動かすことで、糖尿病・心臓病・脳卒中・がん・足腰の痛み・うつ・認知症などになるリスクを下げることにつながります。
●1日30分~60分、週3回以上
運動量の目安としては、歩くことと同程度のきつくない運動を1日30分~60分、週3回以上行うことが理想です。
●通勤の移動を「運動」に変えよう!
散歩も早歩きにするだけで、ただ歩くよりも1.2倍の運動強度になります。忙しい時は通勤時の歩き方を変えてみませんか。